2016年 03月 09日
実は・・・
3月9日
先日、権現堂でのお散歩を満喫したエルモサ。
以前と変わらず長丁場の散歩でも元気に歩いてくれて安心しました。
というのも実は先月20日から1週間程エルモサは入院してたのです。
病名は突発性の前庭疾患
平衡感覚を維持する働きをする大切な器官である前庭。
ここが障害を受けると身体のバランスが上手く保てなくなり、目眩やよろめきを引き起こしフラフラして真っ直ぐ歩くことができません。
眼球がグルグル回転するいわゆる『眼振』も見られます。
気持ちが悪くなるため嘔吐なども伴います。
犬の場合は6歳以降のシニア犬に比較的よく見られる珍しくはない病気。
幸いなことに命に関わるようなものではなく、予後もいいです。
といってもよろめきなどの運動失調が数週間続いたり首が曲がってしまう斜頸などの後遺症が見られる場合も多いそうです。
が、エルモサの場合は退院直後からそういった臨床症状がほとんど見られませんでした。
ただ、この病気は突然発症するので、いきなりおかしくなった愛犬を目の前にしたらびっくりし慌ててしまいます。
ある季節にだけ発症したり時々再発も見られるらしいので、備忘録としてエルモサの発症状況を記しておこうと思います。
発症したのは先月20日の土曜日お昼頃。
ラン後にシャワー浴びてたらドアの向こうで『エルモサの様子がおかしい』とパパさんの声が!
急いで浴室からリビングへ向かうと、脚がおぼつかないエルモサがいました
何箇所かに吐いた後も・・・。
エルモサの顔を覗き込むと、既に眼振が見られ眼球が左から右へ細く動いてました。
眉のあたりにピクピク痙攣のような引きつりも見られました。
呼吸、息遣いはそんなに苦しそうではないけれど、歩き出すと平衡感覚が失われているようでコケてしまい踏ん張れない。
時間外でしたがお世話になってるT 病院へすぐに電話。
でも、この日は運悪く手術が3軒も入ってて、すぐには診ることができないとの返答。
午後の診療開始まではまだ4時間近くもあるので、もし脳出血など引き起こしてたら後々後悔すると思い、40分ほど車を走らせ受け入れてくれたF病院へ急ぎました。
ここで血液検査や運動チェック、吐き気止めの注射をしてもらい今すぐどうにかなってしまう感じではなさそうだということが分かり、とりあえず胸を撫で下ろしました。
血液検査の結果を持ってこのままT病院へ直行することに!
往路復路とも渋滞に巻き込まれ嘔吐の心配もしましたが、バリケンに入れてる時は落ち着いて寝ててくれてたのでよかったです。
T病院での診察中、まだ眼振は見られたものの最初の状態から特別悪化しているようには見受けられません。
この『悪化してしてない』ということが重要で時間の経過とともに症状が徐々に重くなっていくような時は脳疾患など中枢性のものを疑うべきなど要注意のようです。
この段階でT先生の長年の経験からおそらく特発性の前庭疾患だろうと推測されたのですが、元々原因不明(特発性とはそういうこと)で起こる病気のため確定診断はないのです。
なので、他の病気を除外することでこの病気であると判断できるわけで、そのために幾つか検査が必要になります。
まずは甲状腺ホルモンの低下症があるかどうかの見極め。
これがあると皮膚の色素沈着や今回の前庭疾患も見られます。
エルモサの耳の淵の黒い色素沈着を指摘されたのですが、昔から冬毛の時は目立ったりしててここ最近は少し濃くなってきたけど年齢のせいだと軽視してたのでちょっとびっくり。
でもこちらは血液検査で直接の原因でないことが判明。
そして1週間の入院を告げられます。
入院は1歳の避妊手術以来です。
バースデー健診の半日預かり以外は病院でお泊まりもしたこともないので1週間は本当に長かったです
入院中は神経に影響を与えているむくみをとる点滴をして状態が落ち着いた頃に脳のCTを撮り脳腫瘍など脳疾患の疑いを取り除きます。
全身麻酔も避妊手術以来なので心配でしたが避妊手術もお任せしたT先生なのでそこはもう大丈夫だと信じてました。
せっかく全身麻酔するので普段はできない歯の歯石取りもしていただきました。
ただの歯石取りと侮るなかれ。
この歯石取りがとても重要だったりするのです。
歯の菌が原因で前庭神経の炎症を起こしバランスを保てなくしてしまう場合もあるのです。
毎日の歯磨きが理想ですが、中々・・・、ついついやり忘れることも多くなってしまって反省してます。
エルディの食事、特にエルモサはドライフード+缶詰を混ぜている(因みにディアナはドライのみ)ので歯にカスが付きやすいのです。
ぐらついてた歯もあったので、2本抜いてもらいました。
最近はヒトで歯周病菌が脳梗塞の原因になることが分かってきたし、犬でもヒトでも『歯は万病の元』です!
このブログを見ている飼い主さんは是非できるだけ歯磨きをしてあげてください
必ず寿命を伸ばせます。
CT画像には腫瘍ではないのですが細菌(歯によるものかどうか断定はできませんが・・・)などによる感染部位が一箇所見受けられました。
もしかしたらエルモサの場合はこの膿のようなものが原因ではないかと思われます。
よって退院時に10日分の抗生剤が出ました。
原因かどうかは飲みきった後にもう一度CT画像を撮り見比べる方法が絶対なのですが、負担がかかるので退院一週間後の臨床症状で判断することに。
退院後すぐはプルプルした後にちょっとバランスを崩したりやベッドのちょっとした段差につまずくこともありましたが、想像していたよりもずっと元気で食欲もバッチリありました
一週間離れていたことで、さすがのエルモサも心細かったのか以前よりもストーカー気味になってるのが変化といえば変化なんでしょうけど、ツンデレのエルモサなのでちょっとだけ嬉しいかも?!
日に日に元の状態に戻っていく様子が手に取るように分かり、先日の権現堂散歩が退院後ほぼ一週間だったんですが元気に歩くエルモサから先生が仰る通り今回は例の膿が原因で薬が効いてくれたと判断してよいのかなと確信しました。
今週月曜日で抗生剤も飲みきり薬も終了になりました。
今ではすっかり元通りのエルモサです。
今年の9月で14歳なのでいつ何が起こっても不思議でない歳ですが、今回T先生に『フレンチだからなんて全然関係ないよ。犬の寿命は延びてるしフレンチだってまだまだ長生きできるよ』との有難いお言葉をいただきました。
再発するかもしれないし、この先も何が起こるか分かりませんがエルモサとディアナが心地よい生活が送れるようこれからも見守っていきたいと思います。
先日、権現堂でのお散歩を満喫したエルモサ。
以前と変わらず長丁場の散歩でも元気に歩いてくれて安心しました。
というのも実は先月20日から1週間程エルモサは入院してたのです。
病名は突発性の前庭疾患
平衡感覚を維持する働きをする大切な器官である前庭。
ここが障害を受けると身体のバランスが上手く保てなくなり、目眩やよろめきを引き起こしフラフラして真っ直ぐ歩くことができません。
眼球がグルグル回転するいわゆる『眼振』も見られます。
気持ちが悪くなるため嘔吐なども伴います。
犬の場合は6歳以降のシニア犬に比較的よく見られる珍しくはない病気。
幸いなことに命に関わるようなものではなく、予後もいいです。
といってもよろめきなどの運動失調が数週間続いたり首が曲がってしまう斜頸などの後遺症が見られる場合も多いそうです。
が、エルモサの場合は退院直後からそういった臨床症状がほとんど見られませんでした。
ただ、この病気は突然発症するので、いきなりおかしくなった愛犬を目の前にしたらびっくりし慌ててしまいます。
ある季節にだけ発症したり時々再発も見られるらしいので、備忘録としてエルモサの発症状況を記しておこうと思います。
発症したのは先月20日の土曜日お昼頃。
ラン後にシャワー浴びてたらドアの向こうで『エルモサの様子がおかしい』とパパさんの声が!
急いで浴室からリビングへ向かうと、脚がおぼつかないエルモサがいました
何箇所かに吐いた後も・・・。
エルモサの顔を覗き込むと、既に眼振が見られ眼球が左から右へ細く動いてました。
眉のあたりにピクピク痙攣のような引きつりも見られました。
呼吸、息遣いはそんなに苦しそうではないけれど、歩き出すと平衡感覚が失われているようでコケてしまい踏ん張れない。
時間外でしたがお世話になってるT 病院へすぐに電話。
でも、この日は運悪く手術が3軒も入ってて、すぐには診ることができないとの返答。
午後の診療開始まではまだ4時間近くもあるので、もし脳出血など引き起こしてたら後々後悔すると思い、40分ほど車を走らせ受け入れてくれたF病院へ急ぎました。
ここで血液検査や運動チェック、吐き気止めの注射をしてもらい今すぐどうにかなってしまう感じではなさそうだということが分かり、とりあえず胸を撫で下ろしました。
血液検査の結果を持ってこのままT病院へ直行することに!
往路復路とも渋滞に巻き込まれ嘔吐の心配もしましたが、バリケンに入れてる時は落ち着いて寝ててくれてたのでよかったです。
T病院での診察中、まだ眼振は見られたものの最初の状態から特別悪化しているようには見受けられません。
この『悪化してしてない』ということが重要で時間の経過とともに症状が徐々に重くなっていくような時は脳疾患など中枢性のものを疑うべきなど要注意のようです。
この段階でT先生の長年の経験からおそらく特発性の前庭疾患だろうと推測されたのですが、元々原因不明(特発性とはそういうこと)で起こる病気のため確定診断はないのです。
なので、他の病気を除外することでこの病気であると判断できるわけで、そのために幾つか検査が必要になります。
まずは甲状腺ホルモンの低下症があるかどうかの見極め。
これがあると皮膚の色素沈着や今回の前庭疾患も見られます。
エルモサの耳の淵の黒い色素沈着を指摘されたのですが、昔から冬毛の時は目立ったりしててここ最近は少し濃くなってきたけど年齢のせいだと軽視してたのでちょっとびっくり。
でもこちらは血液検査で直接の原因でないことが判明。
そして1週間の入院を告げられます。
入院は1歳の避妊手術以来です。
バースデー健診の半日預かり以外は病院でお泊まりもしたこともないので1週間は本当に長かったです
入院中は神経に影響を与えているむくみをとる点滴をして状態が落ち着いた頃に脳のCTを撮り脳腫瘍など脳疾患の疑いを取り除きます。
全身麻酔も避妊手術以来なので心配でしたが避妊手術もお任せしたT先生なのでそこはもう大丈夫だと信じてました。
せっかく全身麻酔するので普段はできない歯の歯石取りもしていただきました。
ただの歯石取りと侮るなかれ。
この歯石取りがとても重要だったりするのです。
歯の菌が原因で前庭神経の炎症を起こしバランスを保てなくしてしまう場合もあるのです。
毎日の歯磨きが理想ですが、中々・・・、ついついやり忘れることも多くなってしまって反省してます。
エルディの食事、特にエルモサはドライフード+缶詰を混ぜている(因みにディアナはドライのみ)ので歯にカスが付きやすいのです。
ぐらついてた歯もあったので、2本抜いてもらいました。
最近はヒトで歯周病菌が脳梗塞の原因になることが分かってきたし、犬でもヒトでも『歯は万病の元』です!
このブログを見ている飼い主さんは是非できるだけ歯磨きをしてあげてください
必ず寿命を伸ばせます。
CT画像には腫瘍ではないのですが細菌(歯によるものかどうか断定はできませんが・・・)などによる感染部位が一箇所見受けられました。
もしかしたらエルモサの場合はこの膿のようなものが原因ではないかと思われます。
よって退院時に10日分の抗生剤が出ました。
原因かどうかは飲みきった後にもう一度CT画像を撮り見比べる方法が絶対なのですが、負担がかかるので退院一週間後の臨床症状で判断することに。
退院後すぐはプルプルした後にちょっとバランスを崩したりやベッドのちょっとした段差につまずくこともありましたが、想像していたよりもずっと元気で食欲もバッチリありました
一週間離れていたことで、さすがのエルモサも心細かったのか以前よりもストーカー気味になってるのが変化といえば変化なんでしょうけど、ツンデレのエルモサなのでちょっとだけ嬉しいかも?!
日に日に元の状態に戻っていく様子が手に取るように分かり、先日の権現堂散歩が退院後ほぼ一週間だったんですが元気に歩くエルモサから先生が仰る通り今回は例の膿が原因で薬が効いてくれたと判断してよいのかなと確信しました。
今週月曜日で抗生剤も飲みきり薬も終了になりました。
今ではすっかり元通りのエルモサです。
今年の9月で14歳なのでいつ何が起こっても不思議でない歳ですが、今回T先生に『フレンチだからなんて全然関係ないよ。犬の寿命は延びてるしフレンチだってまだまだ長生きできるよ』との有難いお言葉をいただきました。
再発するかもしれないし、この先も何が起こるか分かりませんがエルモサとディアナが心地よい生活が送れるようこれからも見守っていきたいと思います。
by hermosaFB
| 2016-03-09 21:03
| 病気・病院
|
Comments(0)