ディアナの病理検査結果報告
11月29日
今月6日にディアナは胆嚢摘出手術(click!)を受けました(胆嚢はその後病理へ)。
右側下から2番目の乳頭、肛門上にあったそれぞれのしこりについても摘出後病理へ。
摘出した胆嚢同様にずっと経過観察してきた肝臓については組織生検を行いました。
歯肉過形成の部分(組織については昨年病理検査済みーclick!)、耳の生え際のイボ、口元のイボも取り除いてもらいましたが、それらについては先生の判断で病理には出してません。
(1)胆嚢
摘出した胆嚢の中には黒い粘液状の内容物がぎっしりで、胆嚢自体はパンパンで状態はかなり悪かったようです。
見た目が凄くて心配してましたが、結果は単純な胆嚢粘液嚢腫に相当する非腫瘍性病変であることが認められ、細菌感染(培養により菌発育認めず)や悪性の腫瘍などは見受けられませんでした。
(2)肝臓
肝臓については昨年の手術時のCT検査(click!)で悪性の腫瘍等の可能性は低く嚢胞ではないかとの診断を受けており、その後はエコーで経過観察してたのですが、いざ開腹してみると強い炎症を起こしている部分が広く見受けられ、かなり腫れていました。
肝臓がこのような状態だとは想像していなかったので、以前のブログ(click!)で記したショックなこととはこの肝臓のことだったのです。
肝臓の生検は場所を間違えると取り返しのつかない事になり兼ねないので(生検後に弱って亡くなってしまうわんちゃんの症例も)、先生自身もかなり慎重になったようです。
ただ胆嚢がくっついていた場所などは状態がよく、生検に回せる場所もしっかり存在していたようで、そういう意味では本当に幸運でした。
生検の結果は胆嚢病変との関連が疑われる強い炎症所見が認められたものの、いずれの細胞にも異型性は認められませんでした。
炎症の原因となっていると疑われる胆嚢は既に取り除いてしまったのだから、この先、炎症と腫れがうまい具合に引いてくれればいいのですがね。
兎にも角にも開腹したことで、エコーでは分からなかった肝臓の状態をしっかり知ることができたので良かったです。
肝機能評価の指標となる血清総胆汁酸(食前)(食後)の値もきちんと基準値内におさまっており、肝機能も正常に働いていることが確認できて一安心です。
(3)乳頭のしこり
先日の記事(click!)のもう一つの塞がれた痕のところです。
残念ながら乳管上皮由来の悪性腫瘍性病変(乳癌)が認められました。
これは先生が気付いて切除してくれました。
結果が出る前に先生から『九分九厘乳癌でしょう』と言われていたので気持ちの整理はついていました。
ディアナは1歳で避妊手術を受けてます。
なので、女性ホルモンの影響を受ける乳腺腫瘍の発生率はかなり低いはずなのですが、今回なってしまいました。
まぁ、低いといってもゼロではないのですから仕方ないですね。
これも長生きの勲章の一つとでも思うことにしてます。
それに手術を受けなければこの段階でのしこりに気付けなかったかもしれないので、結果オーライですね。
とりあえず今回きれいに取り切れて低悪性度の乳癌とのことなので、この先転移しないことを願うだけです。
(4)肛門上のしこり
以前気付いて申告した時に大丈夫と言われてた場所なのですが、大きくなってきたので取り除いてもらいました。
良性の腫瘍性病変である肛門周囲腺腫が認められました。
きれいに取り切れて悪性所見が見られなかったので一安心です。
以上病理結果の報告でした。
13歳8ヶ月というディアナの年齢を考えて、悩んで悩んで決断(click!)した手術でした。
術後は肝臓の件もあり、先生から『体調の変化については予測がつかないから・・・』と厳しい言葉もかけられていたので、周術期を乗り切るまでは本当に心配で心配でたまりませんでした。
でも、日に日に元気になっていくディアナがそんな心配を取り除いてくれたように思います。
悪いものはもう全て取り除いてしまったんだし、術前より食事のスピードが増し、以前より動きが機敏になり2、3歳は若返ったようなディアナを目の当たりにし、手術を決断したことを今は心の底から本当によかったと思ってます。
何よりも小さな体で手術に耐え抜いたディアナの強い生命力は本当に凄いです!
老犬の場合、リスクを考えるとどうしても手術に踏み切れない場合が多々あると思います。
そのコによって個体差がありますが、14歳、13歳でも手術に立ち向かうことができたエルディの事が少しでも参考になれれば嬉しく思います。
年齢を考えるとあとどの位一緒にいられるか分かりませんが、何事もポジティブに、そしてエルディにはストレスを感じさせない毎日を過ごさせてあげたいと思います。
これからもエルディを宜しくお願いします。